つき指とは…

ボールなどで指をついたり、ぶつけたり、引っかけたりして指先に大きな力が加わることによって起こる指の怪我です。
指の腫れや痛み、動かしにくい、指が伸ばせないなどの症状があげられます。
つき指は放っておくと治ると思われがちですが、中には骨折や脱臼、腱・靱帯の断裂などの場合もあります。
適切な処置をしないと指が曲がらなくなったり、関節の変形などの後遺症が残ってしまう場合もあるので注意が必要です。

受傷直後は、基本的に安静が第一です。
患部が炎症しているうちは、POLICE処置を行います。
これまで応急処置の方法としてはRICE（ライス）が基本であるといわれてきました。RICEはRest（安静）Ice（冷却）Compression（圧迫）Elevation（挙上）の略です。
しかし、近年「Rest」つまり患部を必要以上に安静に保つのではなく、患部を保護したうえで復帰に向けてきちんと使った方がよいのではないかといわれています。
そのため、従来のRICEから「POLICE（ポリス）」という応急処置を行うべきではないかという意見がでています。

• Protection（保護）：装具やシーネなどで損傷組織を保護し、再受傷、悪化を防ぐことが目的。
• Optimal Loading（最適な負荷）：早期に最適な負荷をかけることで最適な組織修復を促すことが目的。各組織、部位に対する適切な負荷は専門家の意見を聞いてから行うことを推奨します。
• Ice（冷却）疼痛の緩和、異常な筋収縮パターンを改善することが目的。
• Compression（圧迫）患部の内出血や腫脹を防ぐことが目的。
• Elevation（挙上）：浮腫の軽減を図ることが目的

ばね指とは…

指に起こる腱鞘炎のことで、曲がった指を戻そうとするとカクンとばねのように戻ります。
指の使い過ぎにより炎症が進み、腱鞘が肥厚したり腱が肥大し通過障害が起こることでこのような現象が起こります。

症状として、指の付け根に痛みや熱感、腫れなどが現れます。
特に朝方に症状を強く訴える人が多いです。
さらに悪化すると指が動かない状態になります。

手根管症候群とは…

手の神経が圧迫され、しびれが生じるもので手をよく使う５０代の女性によく見られます。

手首のしわの部分を叩くとしびれが指先にまで出たり、手のこわばりなどの症状が特徴的で、手を振ったりすることで痛みが軽減します。

悪化すると親指の付け根(母指球)が瘦せてしまったり、物がつまみにくい、ボタンがかけにくくなったりします。

ドケルバン病とは…

親指には何本もの腱がついていて、そのうちの
親指を伸ばす働きをするものを短母指伸筋腱
親指を広げる働きをするものを長母指外転筋腱　と言います。

この２本の腱は腱鞘というトンネルの中を通っているのですが、親指を使いすぎると腱鞘が肥大したり、腱の表面が傷ついたりして炎症が起こり痛みを生じるのがドケルバン病です。

家事をよくする人や指をよく使う仕事の人、パソコンやスマートフォンの使い過ぎなどにより起こります。

症状として、手首の親指側の痛みや腫れ、物をつかんだり握ったりすると痛みが強くなるなどがあります。

当院では、炎症期の疼痛緩和処置や超音波・ラジオ波を用いた治療、自宅でできるストレッチ指導、必要であれば固定やテーピングなど症状に応じた対応を行っております。